めっきQ&A

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無電解めっき(メッキ)の原理について 用語集

水溶液から電気を使用しないでメッキする方法を無電解メッキといい、以下の様に分類されます。

・広義の無電解メッキ・・・・置換メッキ(例:亜鉛置換)

           ・・・・化学還元メッキ・・・・非触媒型(例:銀鏡反応)

                      ・・・・自己触媒型(例:無電解Ni-P)

これらは酸化還元反応により金属の生成を促します。金属が電子をもらって+電荷が減ることを還元といい、電子を放出して+電荷が増えることを酸化といいます。

 

置換メッキ

 代表例として硫酸銅溶液と鉄の組み合わせによる反応で、

         Cu2+ + Fe → Cu + Fe2+ (※イオンの価数を全角で示します【通常は右上小文字】)

 以下の電子のやり取りでメッキを行います。

         還元 銅イオン(めっき):Cu2+ + 2e- → Cu

         酸化 鉄(溶解):Fe → Fe2+ + 2e-

 鉄素地の表面が溶解するときに放出する電子を銅イオンがもらって金属となり析出します。

 この反応は素材表面がメッキ金属で被覆されると、反応は停止するので得られるメッキの厚さには限度があります。

 

化学還元メッキ・・・非触媒型

 例としては銀鏡反応があるが、この場合はガラスが素地なので、置換反応のように金属溶解による電子の放出はない為、化学還元剤の存在が必要となる。

         還元 銀イオン(めっき):Ag+ + e- → Ag

         酸化 還元剤:還元剤R → 酸化物O + e-

 この反応は、メッキの反応と同時に溶液全体で反応が進行する為、溶液全体の反応が停止するとメッキの反応も停止する。よってメッキの厚さも限定されます。

 

化学還元メッキ・・・自己触媒型

 工業用の無電解銅・無電解ニッケルメッキは、メッキされる品物のみに反応が生じます。

 反応自体は銀鏡反応に類似するが、反応が起きる部分が品物表面に限定されるのはメッキされた金属自体が還元剤となり酸化反応(電子の放出)を起こします。
 よって自己触媒反応と言われ、持続性があり、時間に比例してメッキ膜厚が生成します。

 

 これらの原理が、無電解メッキ生成反応となります。

電気めっき(メッキ)の原理について その他豆知識

 メッキとは、被メッキ体(製品・素材)の表面で次の反応が起こって、金属イオンが金属に変わることです。
         金属イオン + 電子 → 金属
 例として亜鉛メッキでは、
         Zn2+ + 2e- → Zn (※イオンの価数を全角で示します【通常は右上小文字】)

 電気めっきではこのやり取りを電気の力を利用して行います。
 陰極に素材、陽極にメッキの原料【例として亜鉛】となるものを配置し、電気を流します。陽極にて以下のような反応が起こります。
         陽極(+極):Zn → Zn2+ + 2e-


 ここで、+の電荷をもったZn2+(亜鉛イオン)が陰極へ移動し、電子を供給されZn(亜鉛金属)として製品に析出します。
         陰極(-極):Zn2+ + 2e- → Zn

 これらの原理が、電気によるメッキ生成反応となります。

めっきの分類は何がありますが? 用語集

 メッキの分類は大きく2つに分かれます。
 電気メッキと無電解メッキです。
 また、無電解メッキは広義の意味ではさらに分類されます。
 広義の無電解メッキ→【置換メッキ・化学還元メッキ】
           【化学還元メッキ】→【非触媒型・自己触媒型】に分類されます。
 下記に簡単な図を示します。

 ・電気メッキ

 ・広義の無電解メッキ・・・・置換メッキ(例:亜鉛置換)
           ・・・・化学還元メッキ・・・・非触媒型(例:銀鏡反応)
                      ・・・・自己触媒型(例:無電解Ni-P)

 メッキの分類により原理(処理方法)が異なります。
 メッキの原理について、次回ご説明致します。

めっき(メッキ)はいつからあるの? その他豆知識
 めっきは、紀元前2000年頃のメソポタミア地方北部で鉄器に錫を被覆したのが始まりとされています。これは鉄器の装飾性と耐食性向上の為に使用していたと思われます。
 又、紀元前700~250年頃、南ロシア・コーカサス・小アジアの騎馬民族による動物意匠の工芸美術品が作られており、それらの地方から青銅の表面に水銀のアマルガム法によって金めっきが施された工芸品が多数出土しております。
 日本には中国から仏教と共にめっき技術が伝わり、752年に建立された東大寺の大仏にめっきを施し、「東大寺大仏記」によると水銀約50t・金約9tを使用し青銅で鋳造された大仏を、金を水銀に溶解した金アマルガムで表面を覆った後に松明などで水銀を飛ばしめっき処理を行いました。この処理方法は時間がかかる為5年の歳月を要したそうです。
 ちなみに、この5年の間で多くの水銀蒸気が大仏殿に充満し、当時水銀中毒が原因とは知る由もなく原因不明の疫病が広まりこれは大仏の祟りだと恐れられたそうですが、大仏が完成するとともに疫病がおさまり大仏の御利益だと畏敬の念でお参りをしたのではとも言われております。
 明治の終わり頃にはアマルガム法を使用し、鍍金師や飾り職人の手で刀剣・仏具・装飾品に施されました。
 現在のめっきは、1800年のボルタの電池発明に端を発し、以降鉛・銀・金の装飾めっきが行われ、その後鉄鋼製品の発達と共に防錆めっき、さらに装飾や防錆をかねた多層めっきへと発展いたしました。
電気抵抗、接触抵抗を小さくするのに最適なめっき加工は何ですか? その他豆知識
電気抵抗の小さい金属を順に並べると銀、銅、金…となります。
銀めっきは空気中の水分によって樹脂状に成長し短絡を起こす可能性があり、使用が限られる場合があります。
また銅めっきは安価なためプリント基板の表裏をつなぐめっきとして使用されます。
金めっきは銀、銅に比べれば抵抗が少々大きく高価ですが、酸化皮膜を作らず安定しているので、常にオンオフがあるスイッチ部品などに使用されます。
また金にコバルトを共析させることみよって耐磨耗性を上げることが可能です。
K18GP、18KGF、18KWGF、18KRGPなどは何の略ですか? 用語集

K18GPのKはカラットと読み、金の純度の単位のことです。18は配合の比率、GPは金めっきを表します。
「K18GP」は「18金のめっき」 という意味です。
金の含有率は24分率で表すので純金100%はK24となります。
つまり18金とは75%が金ということになります。残りは銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛などさまざまで表示が同じK18とあっても残りの金属の影響により色が変わってきます。

つまり18金めっきの表示だけでは 金が75%あるというだけで残りの25%はどんな金属が
入っているか分からないので金めっきの色を特定することができません。

18KRGPのRGPはRolled Gold Plateの略で5ミクロン以上の厚い金めっきを表しています。

またGFの場合はGold Filledの略で金張りのことです。金張りは硬ろうクラッド法と呼ばれる被覆材
と母材より低い融点の硬ろうを中間に介在させ熱で接合させる方法です。

WGFはWhite Gold Filledの略でプラチナ(白金)張りを表しています。

めっき加工のメリットは何ですか? その他豆知識
めっき加工とは金属、樹脂、セラミックス、繊維、紙などの表面を金属皮膜で覆う加工技術です。
めっき加工を行うことにより装飾性、耐食性、耐摩耗性、はんだ付け製、電気伝導性、電気抵抗、低接触性、磁気特性、耐熱性などの様々な機能の付与が可能になります。
電子部品や半導体、配線板にも様々なめっき加工が施されています。
めっき加工と塗装の違いは何ですか? その他豆知識

めっきとは電気的又は化学的、物理的に金属を、他の金属やプラスチック、ガラスなどの表面に析出させる加工のことです。

また、塗装とはペンキなどの塗料(樹脂)をスプレーや、はけで表面に付ける方法や電気的に付着させる加工のことです。
めっき加工は選ぶ色に限りがありますが、塗装は染料や顔料を混ぜて自由に色が付けることが可能です。

表面に金属光沢をもった塗料を塗布することで、めっき加工を行ったように見える塗装のことを「メッキ(調)塗装」と呼ぶこともあります。

アクセサリーや眼鏡などから金属アレルギーを防ぐ方法はありますか? その他豆知識

素材に金属アレルギーを起こしにくいチタンやサージカルステンレス、アルミニウムなどの金属を使用することでアレルギーを防ぐことができるといわれています。

また「金属アレルギー」の主な原因である金属のニッケルを含まないめっき加工を行ったり、めっき加工後にトップコートにより金属を覆う方法もございます。

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